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2023年8月

蓮の花

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だらだらと上野下れば蓮の花(正岡子規)

朝から太陽が照り付けている。暑さのせいにはしたくないのだが、御徒町駅を乗り過ごしてしまい上野駅まできてしまった。「アジャ~!やっちゃった!」が。時計をみたら、7時45分だ。上野公園口から上野動物園の入り口を横目に不忍池に向って階段を降りたら、蓮の花が咲いていた。

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私の子供達の祖父が上野の近くに住んでいたので、蓮の花の咲くころには、毎朝早くここにきて蓮の花をスケッチしていたということを思い起した。そのスケッチの効果が、蓮の花の上に立っている観音様に。

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蓮の花は泥沼に咲くらしい。私が尊敬する青山尼僧のお書きになった「泥があるから、花はさく」を書棚から引っ張り出してきた。

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高原陸地に蓮花生ぜず 卑湿汚泥にこの花生ず『維摩経」。乾燥した高原や陸地や清流には蓮は育たず、泥沼、泥田の中にしか花は咲かない。泥がなければ花は咲かないというのだそうだ。「泥中の蓮花」・「泥多ければ仏大なり」

仏の教えは、泥中に咲く蓮花にたとえて説かれている。心に沸き起こる自分でも目をそむけたくなるような嫌な感情の泥がうずまき、ときに噴き出す。この苦しみが泥だとすると、、、。

「泥がなければ花は咲かない」となると、泥が大事、泥が材料。苦しみや悲しみという泥、これが原因となってその苦に導かれてよき師、よき教えにという縁に出会うことで、泥は肥料と転じ、美しい花という果を咲かせる。これが仏教の因果論というらしい。

御徒町駅を乗り過ごして上野駅まで行ったおかげで、少し前頭葉が刺激されたようだ。ありがたい。

 

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河童橋

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清流や涼しさ運ぶ梓川

梓川沿いの遊歩道を歩いて行くと

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あの芥川龍之介の小説『河童』に登場することでも有名な河童橋が遠くに見えてきた。河原には若者たちが水辺で楽しそうに遊んでいる。

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河童橋は、上高地のシンボルの橋で、梓川にかかる全長363メートル、幅3.1メートルのつり橋で、現在のこの橋は、1997年に架け替えられたられた5代目。

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大勢の人達が、上流には穂高連峰、下流には焼岳、と絶景に囲まれている河童橋に。

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河童橋から、セミプロのカメラマンのおじさんを見習って撮影を。

ところで、この橋を渡った芥川龍之介は、『河童』を書いた後に、秘書の女性と無理心中を図って失敗、その6か月後に自殺したのだそうだ。なんでだろう。

 

 

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上高地帝国ホテル

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森の中赤い三角屋根ここはどこ

木立の中には、スイスのアルプスを思わせる赤い三角の屋根の上高地帝国ホテルが待っていたくれた。朝5時起きをしてここまでやってきたかいがあった。

中に入ると、上品な女性がやってきて席に案内をしてくれた。突如、セレブになった気分だ。メニューを見せてもらい注文。まずはビール。素敵な女性がビールを持ってきてくれた。思わず、しっかりと顔を見てしまった。なんと、私の孫娘にそっくりな顔立ちなのだ。多分彼女もヨーロッパ人とのハーフに違いない。今年の夏には帰ってこれない孫娘のことを思いだしてしまった。「そうだ、来年の夏には孫娘とスイスのアルプスに行こう!」

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ホテルに泊まったつもりになって、穂高岳を背に「はい、チーズ」。

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上高地

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夏川に手を突っ込んで上高地(高澤良一)

7月30日朝6時に目黒の自宅を出て新宿駅から松本駅に。松本駅からレンタカーで、国道158号線でさわんど大橋を通って駐車場へ。そこに車を駐車してシャトルバスにて約30分乗って、大正池に。

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大正池は、活火山である焼岳が1915年に噴火し、泥流によって梓川が堰き止められた。池にある立ち枯れの木々の景観は、「名勝及び天然記念物」に指定されている。空の青色と雲の白色と穂高連邦の山々の群青色と木々の緑色と大正池の瑠璃色とがミックスしてこの世のものとは思えない風景が。池に手を突っ込んでみると「わっお~!」生きててよかった!

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折角ここまできたのだから上高地帝国ホテルでランチしようと歩いていると、道の両脇にアザミの花が凛として咲いていた。

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歩いていると、遠くには奥穂高岳が。

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上高地帝国ホテルに着いた。

奥穂高連邦に向って青い空と白い雲のもと緑も木々の中に朱色の屋根のホテルが。ドキッ。

 

 

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