雨よ
パラパラ落ちるは雨は、綺麗な花を咲かせるためらしい。私の事務所から歩いて5分のところに不忍の池がある。蓮の花が満開だ。蓮は古代にインドから中国をへて日本に渡来した。仏教では極楽浄土の花として蓮華といい、仏像の台座のは蓮弁が彫られている。以前、友人が「蓮の花は泥沼でしか咲かない、寿命は4日」と、教えてくれた。さらに、「きれいな花は、きれいな沼では咲きにくい、人間もそう、苦労した人生の方が綺麗な花が咲く」とも。「へぇ~そうなんだぁ~!」
蓮の花開かんとして茎動く(滝沢伊代次)
池の端を囲むようにタワーマンションが建っている。タワーマンションの向こうには東大病院がある。私の息子は3年半まえには集中治療室にいた。私は、朝、病院により息子に「おはよう!、生きてるね、じゃ、またね~!」と言ってこの池の端を通って事務所にきていた。帰りはまた同じ道を通って病院にいき「こんばんわ!生きてるね、じゃ、またね~!」と、家に帰った。今では懐かしい思い出だ。1月から4月までの期間だったので、そのころの池は、蓮の枯れ枝ばかりだったが、それが、こんなに素敵な池になっている。私も息子もまだまだ花が咲くのは時間がかかりそうだ。やがては、きれいでなくともほぼほぼの花が咲くことを祈って、今日も笑顔で過ごしたいものだ。
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