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母の就活

母は、私と姉に「村の年寄は、子供や嫁さんが外に昼間働きに行っている間は、家のなかでひとりで過ごすことが多いので、そんな年寄が集まって、風呂に入ったり、お茶したり、おしゃべりできる家を作りたい!」まさに、向こう岸見ているだけでは渡れない。

姉と私は、兄たちに頭を下げて、母の願いをかなえてやりたいので、協力してほしい旨を伝えた。土地はすでに母が手当てしてあった。後ろが山で前が川、道路を挟んだ隣は、市の総合グランド公園で、テニスコートが6面、陸上競技のできるグランド、野球場、プール、ついでに射的場まである。

兄たちは二人とも一級建築士だったので、あれよあれよという間に家が完成した。今でいうグループホームだ。裏の畑で栽培した野菜を使った田舎料理や手打ちのそばの昼食、風呂に入ったり、昼寝をしたりして村の年寄たちと昼間を過ごすようになった。

「かあさん!張り切りすぎないで、ほどほどにね!」と、いう私に姉は「大丈夫、かあさんはワシ(鷲)だから」「えっえぇ!」「主を待ち望むものは、新しく力を得る。鷲のように翼をひろげて上ることができる。走ってもたゆまず歩いても疲れない(聖書のイザヤ書)」なんでも本気になると面白い、疲れない。

母は10人弟妹の長女として生まれた。私の祖父は、男の子が生まれると信じて「鷲太郎」という名前を用意していた。が、生まれたのは、女の子。仕方なく「ワシ」とつけたんだそうだ。母は、「ワシという名前が嫌だった!」

私の5歳年上の姉が、母の新居に東京から足しげく通ってくれた。姉は、敬虔なクリスチャンなので、母に大活字の聖書をプレゼントしてくれた。母の家に行ったときは、毎朝お祈りをして、聖書を読む、という日々を過ごしてくれた。

ある日、母が姉に、「私は業が強よくて、我が強くて、、、ワシという名前のせいでは?」姉は、イザヤ書のページを開いて朗読した。「かあさん!私も麻子もかあさんが強かったから、ここから飛びたてたんだよ!」かあさん!有難う~!

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