バラナシ
母なる大河と沐浴場
やっと、バラナシにきた。ここに来たのはこれで2回目だ。一回目は、下の息子が大学1年生のときに、ひとりで、東南アジアをうろついていて、帰ってきた直後だ。「インドに行くなら、なるべく早く行くといいよ」「うん、行ってくる」15年前のことだ。

バラナシを流れるガンジス河の川岸はパビリオンや、城、寺院やテラスで高くなっており、ガートまで石段が続いている。ガートとは、岸辺から階段になって河水に没している堤のことで、沐浴する場として使われている。

部屋の窓越には、母なる大河であるガンジス河が。ガンジス河は、天国から流れ出て人類の世俗的な罪を洗い流すと信じられている。ガンジス河は、バラナシの南端から緩やかな弧を描くように北上している。ガートには、早朝から多くの人が集まってきている。

沐浴をする人達。ここにはグループで来る人もあれば、ひとりで来る人もいる。その誰もが、救済という強い思想に心を奪われるらしい。聖なる河に浸かることによって自分の現世の苦しみが浄化され罪が洗い清められるのだそうだ。15年前に来たときは、ボートで約4㎞を渡っただけだったので、異様な光景にただただ「びっくりほん!」2度目の今回は、沐浴して、いままで犯してしまった罪を洗い流そうと、覚悟してきたのだが、、、今回もできなかった。なぜなら、ガンガーには、火葬されずに投げ込まれた死体が流されるほか、汚物や、その他なんでも流されるので、免疫のない日本人が、沐浴したあとに、発熱や下痢で大変な目にあうことがあるようだからだ。今回ここで、罪を洗い流しても、また罪を犯すであろうから、やめることにした。次回は死ぬ前にここにきて、沐浴しよう!
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