ブータンその13
2800mから3100mへ
馬達はここまで、お疲れ様でした。
ここからは、歩いてしか行けない。
上の僧院で修行中の若いお坊様と出会った。軽い足取りで降りていく。
2800mの展望台まで馬でやってきた中国人夫妻。途中まで楽したからちょっと辛そう。
やっとやっと僧院が目の前に。疲れが吹き飛んだ。「来てよかった!」ほっと一息。ところがどっこい、ここからが難所、絶壁にへばりつく階段を下までおり、
そこからまた階段を上がってやっと滝に。この滝水で打ち水をして身体を清めてから僧院へ!?!?と、思いきや、手と口をゆすぐだけで、オッケー。
伝説によると8世紀後半にグル・リンポチェ)が虎の背に乗ってチベットからここへ飛来したという。「え~!虎って空を飛ぶんだ!」
ブータンの仏教は、チベットから虎と一緒にやってきた。インドが近いからインドからかな?と思っていたのは、はやとちりだった。改めて世界地図を見てみると、ブータンの上のヒマラヤの反対側が中国領のチベットなのだ。
グル・リンポチェはこのタクツァンの岩穴で3ヶ月間瞑想を続け、その後パロに仏教を広めたと云われている。その後彼の弟子たちやチベットの聖僧達がここの岩穴へ瞑想にやってきたのだそうだ。「こんな山の上の岩穴まできるのだけでも大変なのに、こんなところで一人で3ヶ月も瞑想するなんて、人間技じゃないよね!」
入り口では厳重なチェックを受けて、カメラも鞄もロッカーへ。僧院の中は、13の部屋に分かれている。もちろん撮影禁止。
五体投地して3つの部屋を見学。怖い顔をしている仏画がたくさんあった。土着の神々を鎮めて仏教に改宗させたとのこと。
これは、水の力で絶えず回っているマニ車。
ここからまた階段を上がったり下りたりして、コーヒーとクッキーをいただいた展望台のレストランに戻ってやれやれと椅子に掛けると、雨が降ってきた。「え!さっきまで晴れていたのに、」そういえば、「山の天気は娘ごごろと同じですぐ変わる」歌があった。「そのうち雨はやむよね」と、ゆっくり昼食いただいた。小一時間もしたら雨がやんだので、2800mから2300mまで、雨上がりの山道を滑らないように気をつけながら下りた。
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