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2015年7月

大歌舞伎その2

昔も今も変わらぬ人間欲 

牡丹燈篭は、あの天才落語家の三遊亭円朝の傑作として知られている怪談話だ。原作者の円朝(猿之助)が劇中に登場し、高座で話す。

フリー百科事典によると、初代三遊亭円朝は、江戸・東京の落語中興の祖として有名。敬意を込めて「大圓朝」という人もいる。二葉亭四迷が、「浮雲」を書く際に圓朝の落語口演筆記を参考にされ、明治の言文一致運動にも大きな影響をおよぼした現代の日本語の祖でもある。滑稽噺より人情噺や怪談噺など講談に近い分野で独自の世界を築いた。

この怪談噺は、明治25年7月に歌舞伎座で、五代目の菊五郎の主演で行われた。人間の欲望の深さを巧みに描き出している。

夜も更けて、伴蔵(中車、俳優の香川照彦、猿之助と浜木綿子の子供)が家に帰るとお峰(玉三郎)からお国とのことを問い詰められて、お国と別れると約束をするが、、、

伴蔵は、お峰に「出ていけ!」と言ってしまった。すると、お峰は「手切れ金に百両を出せ!」と、、、その結果、悲劇に。

玉三郎さんのテンポのよい演出と、加えて凛とした女形の役者さんの着物姿に、「いょ~日本一~!」

今も昔も変わらないのは、人間の煩悩(貪り、妬み嫉み)。わが身を振り返ると、あの時に欲をださなければ、、、あの時に嫉妬しなければ、、反省しきりである。欲もほどほどにしないと、とんでもないことに。「くわばら、くわばら!」

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大歌舞伎その1

豪華顔合わせの大歌舞伎

久しぶりに歌舞伎座に行ってきた。醍醐味を凝縮した豪華顔合わせの大歌舞伎だ。仲良しのY子ちゃんがチケット発売日 にネットでゲットしてくれた。開演は4時30分。仕事を4時で切り上げて歌舞伎座へ。解説イヤホンを借りて客席に、ギリギリセーフ、満席だ。「よかった間に合って!」

素晴らしい緞帳が上がり開幕、1部は「熊谷陣屋」。幕間に、私が事務所の冷蔵庫から持ち出してきたビールで乾杯、Y子ちゃんが三越で買ってきてくれた超美味しいお弁当を完食すると、第2部「牡丹燈籠」の開幕、「いよ〜!待ってました!」

ところで、ボタンドウロって洋服のボタンと道路のドウロのこと?外れ〜!幽霊がカランコロンと下駄の音させてやってくる怖〜〜いお話です。「えっ!幽霊って足があったけ?」

お露(玉朗)は、一目ぼれしてしまった新三郎(九團次)に恋焦がれたまま恋が成就しないでこの世を去ってしまった。お露は、新三郎に会えるように下男の伴蔵(中車)に懇願、女房のお峰(玉三郎)に相談すると、お峰は百両の大金をもらうことを条件に引き受けるように、説得した。伴蔵の手引きで、幽霊になったお露は、牡丹が描かれた燈籠を手に新三郎に会いに。新三郎の家の中から新三郎とお露の声を聞いた伴蔵が、障子の穴から中を覗くと、そこには骸骨と抱き合った新三郎の姿があった。「恐ろしや~!」

百両を手にした伴蔵夫婦は、栗橋で荒物屋を営む。店は繁盛し、羽振りのよくなった伴蔵は酌婦のお国(春猿)に入れあげて挙句に、「お峰と別れてお国とどこか遠い地で新しい暮らしを始めたい」と、昔からよくある話、「ばかだね~!男って」。

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入谷朝顔まつり

夏まじか入谷の朝顔雨のなか

明日から事務所の近くにある入谷鬼子母神を中心として言問通りに、露店が並び、多くの人出で賑わいそうだ。早めに朝顔を手に入れて事務所にかざった。


朝顔はヒルガオ科の一年草でツルは左巻き。このツルがどんどん伸びてつるべに纏ってしまうと、あの有名な俳句になってしまうのだ。

この入谷の朝顔が有名になったのは江戸末期の文化・文政の頃。最初は私の事務所がある御徒町で栽培されていた。その後御徒町の発展と江戸幕府の崩壊により入谷に移る。たまたま入谷田圃の土が朝顔造りにマッチして素晴らしい朝顔が栽培できた。

何故、7月7日に朝顔市が開かれるようになったのかというと、朝顔は 別名牽牛花というので、牽牛とかけて、七夕に市を開くようになったとか。

恥ずかしながら、「牽牛って誰?」なんとあの「織姫と彦星」の彦星なんだそうだ。ところで、織姫と彦星の物語とは。

昔昔、天の川の東に、織物を織るのがとても上手な織女がいました。一方天の川の西に真面目に働く牛使いの青年の牽牛がいました。

2人は結婚しましたが、結婚してから2人は、毎日天の川のほとりで話ばかり(他にもやることがあったと勘ぐってしまうが、)して全く働かなくなりました。これに激怒した織姫の父の天帝は2人を引き離し「真面目に働くなら年に一度だけ7月7日の夜だけ会ってよい」と告げられたのです。

真面目に働けば、年に一度、天の川で愛しい男性に会える。真面目に働かなかったら、会えない。少々哀しいお話です。知らなかった!これって、ロマンチックな話ではないんだ。

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コタキナバルから

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コタキナバルの海鮮専門店

海沿いの町はシーフードパラダイス

最後の晩餐は、息子が予約していてくれた町一番の夕陽が自慢のレストランでいただいた。

残念ながら、曇り空で夕陽は次回(生きていればまた来たい)までお預けとなった。

孫達は、テラスでたまたま飛んできた飛行機を見上げている。明日は朝早く飛行機に乗って日本に帰るんだよ!

水槽が所狭しと並んでいる。

ここでは、水槽の前で、食べたい食材を選び、お店の人につげる。貝類ならグラム数、魚や貝は一匹単位の注文になる。次に調理法を告げる。普段日本では高くて食べられないものを注文して、お勘定を気にしないで食べられた。鯛や平目や海老に鮑に、ビールに、と、竜宮城に舞い込んだようだ。支払いは、息子だ。たまにはいいもんだ。ご馳走さまでした。

ホテルに帰って、酔いからさめて、「あれ?もしかして、息子に私の財布を、、、、」。一瞬にして、おばあさんに。

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半夏生

半夏生に鯖を喰う

7月に入り梅雨本番で具続いた日が続いている。が、なでしこジャパンがイングランドに粘り勝ちしてくれたおかげで、曇天に晴れ間を見た思いだ。

今日は、被後見人達の預金通帳 の記帳のために信用金庫、銀行、ゆうちょ銀行と駆けずり回 った。その後事務所で、通帳をPDFというよくわからない作業をして、リーガルサポートという監督所に報告した。このところ、後見人が被後見人の預金を勝手におろして、事務所運営費や遊興費に使ってしまう、という事故が起きている。その防止策として、通帳の残高の提出が義務づけられたのだ。もっとも、「通帳を偽造してデータで送信」なんてことを、やろうと思えば簡単にできそうなので、防止策としては危うい感じがする。しかしこの作業をしなければ、後見業務ができなくなるとのことなので、老体に鞭をうって頑張っている。後見人の仕事は体力がなければ務まらない。改めて丈夫に産んで育ててくれた親に感謝する。

一昨日、新幹線のなかでガソリンをまいて自殺した71歳の男性のことがテレビや新聞で、報道されていた。このところ高齢者の犯罪が頻繁におきている。

なぜか、高齢者の犯罪が増加している。生活に困っている人もいるだろうが、最近はお金があっても精神的に孤独な人が犯罪に走る可能性も指摘される。思うに、お金より孤独こそが、老後の最大の問題なのではないだろうか。

受けとれる年金が減ってしまったので、これからの生活が不安だと、前日に近所に人に話していたとか。気持ちは分かるが、他人まで巻き込んでの自殺とはいかがなものであろうか。自死したいのなら、おひとりでどうぞ!「弱き者汝の名は男なり」。

今日は、半夏生。半夏生の葉っぱが半分白くなり残りの葉っぱの緑のコントラストがステキだ。半分白いので、半化粧とも言われている。また、半夏生には福井では鯖を食べる習慣がある。明日は鯖を食べてみよう。

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