« 2015年5月 | トップページ | 2015年7月 »

2015年6月

アリスのままで

もうすぐ私はすべてを忘れる。けれども愛した日々は消えはしない。

昨日、大好きな友人を誘って銀座で映画を見てきた。映画もひとりで観るよりふたりで観る方が良い。少々重たい映画だったので、なおさらだ。

「すべての記憶を失う若年性アルツハイマー病と宣告されたらあなたはどうしますか?」ありがたいことに、もし、今私が、アルツハイマーと診断されても若年性ではないので、この質問には答える権利はない。因みに、40代から65歳までに発症した場合に若年性アルツハイマー病といい、老年期発症に比べて進行が速い。

50歳のアリスは、コロンビア大学の教授、夫は、医学博士、娘2人、息子1人の絵にかいたような幸せな家族。講演中に言葉がでなくなったり、ジョギング中に迷ってしまったり、料理の手順がわからなくなったり等々の病状がでてきたので、精神科の検査をうけて、若年性アルツハイマー病と宣告される。

何度も同じことを言い、聞き、同じことをする。置き忘れやしまい忘れが目立ち、化粧、料理、買い物をしなくなり、以前は熱中したことにも興味や関心を示さなくなる。理解力や判断力が低下して、重度になると自分が誰だかわからなくなる。

演じたジュリアン・ムーアは、第87回主演女優アカデミー賞を受賞した。そして、筋委縮症側策硬化症という進行性の病と闘いながら映画製作をした監督のリチャード・グラッツアーは、受賞後20日足らずで死去。なにか因縁めいたものを感じた。

「誰のせいでもない苦しみ」を監督自ら体験していたから、この映画は、心に響くのだろう。生きるとは、愛とは、家族の絆とは、、、久しぶりに考えている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバルのサビ島

ビーチとサンゴ礁が美しいサビ島

いよいよ最後の日となった。息子達は 希少なボルネオの動物がいっぱいいる動物園に出かけた。私は、エステへ、極楽極楽。
午後は、動物園から帰ってきた息子達とボートに乗ってサビ島へ。


桟橋から海を覗くと魚が手ですくえるのでは?と、思えるぐらいいっぱいいる。綺麗な水のなかで魚たちが優雅に泳いでいる。「一分後には人間に捕まえられるかもしれないのに、なんの心配もせずに楽しいそうに泳いでいるではないか、人間も今晩、死ぬかもしれないのだから、楽しく生きようではないか!」天から声が。

ビーチでヨガ、瞑想しているとなんと猫が迷走してきて私のお尻に張り付いてきた。

雄猫?惚け猫?

美しい自然のなかにいると人間も動物も優しい気持になる。

弟君もこんなに優しい笑顔に。なんて可愛いんだろう~!超バババカ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

レストランテマサエその5

紫陽花のはじめのいろを忘れたり

テレビであちこちの紫陽花のはなが咲き乱れている名所やお寺を紹介している。見るとすぐにでも飛んでいってみたいのだが、このところ成年後見の業務で、特別養護施設や、有料老人ホーム、病院等と出かけているので、デスクワークが貯まってしまい、我慢している。

今日は朝から頑張って事務所で仕事。半分ぐらい片付けが終わったころに、タイミングよくスペインの娘から電話があった。「ママ、お客さんがいっぱい来てくれているんで、うれしいんだけど、人でが足りなくて、お料理をだすのに時間がかかって、待たせちゃんだよね!お客さんに怒られちゃった!」「たいへんだよね!ママもね、老人ホームに入っているおじいちゃんに来るのが遅い!って怒られちゃった!」002

お客さんがいっぱいきてくれている。ありがたいことだ。

006
スペインの人たちが、正恵の作る日本食を食べにきてくれる。

005

次回行くときには、私の夏の着物を持っていってこの壁の飾るつもりだ。

「ママ、次から次へと問題が起きて、うまく回らなくて、、、」「自分で選んだ道だからなんとか解決して、前に進むしかないよね、焦らない、腐らない、負けない」がんばれ!

スペインの娘のところに行くには、丸一日かかる。日本国内だったら、「明日行くからね!」ということができるのだが、グラナダは遠いし、飛行機代が高いし、月末だし、、、私も仕事があるし、、、、

017

パソコンに入っている写真を見て、032

がんばれ~!スタッフのみんな、正恵をお応援してね!

020
私の親友から、正恵に頂いた面がいつもマサエを守ってくれている。スペイン人が、このレストランテマサエに通ってきてくれるのは、この面のお陰だ。店に一歩入ると、正恵の顔が厳しくなる。この店はマサエの戦場なのだ。異国の地で、子供を抱えながら生きながらえるのは並大抵のことではない。私は、近くに母、兄や姉がいてくれて、子供が風邪をひいたりするとすぐに飛んできてくれて、世話をしてくれた。そのことを思うと、すぐに飛んでいけないわが身で、申し訳なく思う。

012

ソフィアもマミーを助けてね!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバルの蒸気機関車その3

終点のパパールで折り返す

蒸気機関車は、石炭とマングローブの木を燃やして走っている。

希望者にはマキを焼べている車両に乗せてくれるというので、お兄ちゃんはパパにだっされて見学。

機関車にはマキが積んでもあり、車両から切り離されてUターン広場へ。



先端の機関車はUターンして帰路に。

僕も、お兄ちゃんのようにマキを焼べている車両に乗りたい〜!

ママに抱かれるとほら!ごらんの通り「 ママが一番!」「今のうちだよ、そのうち、ママは2番になっちゃんだよ!」


車窓からの眺めを楽しみながらランチいただき、14時にタンジュンアルに戻ってきた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバルの蒸気機関車その2

観光列車オンタイムで出発進行

観光列車は10時にタンジュエン・アル駅を出発

チケットのチェック。この蒸気機関車のノンビリした旅は、人気が高い。嫁が日本で予約してくれていたので、待つことなく乗車できた。

線路は続くよ何処までも〜!楽しい夢乗せて。

車内はレストラン。

テーブルにはお花が生けてあり、食事のメニューが置いてある。

早速に、クラシックな制服を着た客室乗務員がやってきました。「お飲みものは何になさいますか?」「ティープリーズ」ここは、スリランカに次いでの紅茶の原産国。紅茶が美味しいのだ。

キナルートで途中下車

お寺見学 です。金箔のおもしろいポーズの銅像の腋をこちょこちょ、「くすぐったいよ〜!」

像に跨がっている金箔の銅像に触っている弟。何でも触ってみたい、この好奇心、間違いなくおばあちゃんゆずりだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバルの蒸気機関車

おばあちゃんクラシック列車に乗る

この日は、息子が子守役になる日。朝ご飯をいただいてから「さあ〜出発!」ホテルのロビーには綺麗なお姉さんが、



お兄ちゃんは、緊張してじっと綺麗なお姉さんを見ています。

「お兄ちゃん!お姉さんと一緒」今のうちだよ!写真とってもらえるのは!パパだって昔は綺麗なお姉さんから声かけてもらえたんだよ!あれから30年今じゃ、声かけても、、、」


本物のSL列車に乗りました。1880年代、英国の北ボルネオカンパニーがプランテーション農園から作物を運搬するため敷設した鉄道路線に、当時の蒸気機関車を再現。観光用列車として週2便運航している。お兄ちゃんは、電車大好きな男の子、特に新幹線が好きで、「俺は、大きくなったらコマチの運転士になるんだ!」「お兄ちゃんが運転士になったら一番におばあちゃんを乗せてね!」「いいよ!」指切りげんまん。あと20年、頑張るぞ〜!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバルのゆうひ

梅雨雲の隙間に沈む夕陽かな

箱メガネで魚を見た後は、ホテルに帰ってきて、一休み。

流石、リゾートホテルです。卓球台と大形ピンポン球、大型チェスと至れり尽くせり。

ホテルの庭で一休み

お兄ちゃんは虫刺されの跡が気になって仕方ない。弟はムシよけスプレーが気になって仕方ない。

エステから帰ってきたおばあちゃんは夕陽が気になって仕方ない。東京にいるときには味合えない至福の時だ。

ああ〜!

息子がいつの間にか青年会議所の大会から帰ってきていた。

夕陽が沈んだ!沈んだ後の余韻にしたる。幸せです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

マヌカン島へ

箱メガネ持ってマヌカン島へ

ベランダに寄ってきた小鳥達と遊んだ後は、南シナ海を見ながらランウジで朝食。部屋に戻るとスーツに着替えた息子が「行ってきま〜す!」「えっ!何処にに行くの?」「青年会議所のアジア大会に。」

私が青年会議所にいた時、大会に参加するときは、にわか奥さんが同伴していた((もっとも30年以上前のバブリーな時代だったからだ)が、今じゃ、奥さんと子供達を連れてなのだ。世の中変われば変わるもんだ。

息子が出かけた後、ボートに乗って島へ。

マヌカン島はブーメラン形の島細長いビーチ。

孫は、若くて綺麗なおばあちゃんにべったり。お兄ちゃんは、世界で一番美しい女性はこのおばあちゃんだと言っている。子供も犬と一緒で、餌をくれたり散歩に連れていってくれたりと親身に世話をしてくれる人間の言うことは信じるものだ。「可愛がられて育った子供は、他人を信頼するようになる」。

仕事をしながら子育てしている嫁は、寸暇を惜しんで子供達と遊んでいる。

現地の人だろうか、女性は海に入るときもベールを 脱がない。

孫達には、いろいろな国の人たちがいることを肌で学んで欲しいものだ。


楽しそうにゆったりしている、長閑だ。

お兄ちゃん!ソロソロ帰る時間だよー!と、大きな声で叫ぶと、「はーい!」なんていい子なんだろう!正真正銘のバババカだ。

| | トラックバック (0)

バババカ

孫のことと年金のことは人を見て話せ

昔、先輩に60歳を過ぎたら気おつけなければならないことは、「孫の話と年金の話」と教えてもらった。65歳になって国民年金をもらえるようになって、確かにそうだなぁ!と思う。

6月に入ってから被後見人、被保佐人、私の年金振込書が11通私宛に郵送されてきた。私の口座への振込額がダントツに少ない。友人にこのことを話すと、「いいよなぁ、小額でも年金が貰えれば、俺は1円も貰えないんだ!」

子供のいない友人に孫の話はしてはならない。子供がいなければ孫がいるわけない。下重さんは、家族の写真を年賀状に載せてくる人の気がしれない、と、言っている。

「話すなと言われと話したくなり、やるなと言われるとやりたくなる」どうも天邪鬼の性格は、歳をとっても治らない。バババカだ。

午前中は事務所で仕事をして、京成上野駅12時20分発のスカイライナーに乗り13時3分に成田第2空港着。13時20分には搭乗手続き終了。孫達は上機嫌で待っていてくれた。「お昼何食べる?」「うどん!寿司!」「どうして?」「しばらく食べられなくなるから」「そんなことないよ、今や世界中どこでもうどんと寿司は食べられるよ」確かに。

まづは、旅の安全を祈願して生ビールで乾杯!うどんと寿司で腹ごしらえ。入国審査を終え、出発ロビーへ。途中には


トイレのギャラリーだ。

日本が世界に誇れるもはトイレ。中に入ってみるとそこは約4畳半の広さ、素晴らしいトイレが鎮座している。余りにも素敵過ぎて、落ち着かない。

トイレ探検の後は、

空港で、身体を動かして疲れさせて機内で眠らそうと、プレイルームで遊ばせることに。9月に2歳になる孫だ。やんちゃ坊主で、なんでもお兄ちゃんの真似をする。

定刻通りコタキナバル国際航空に。お兄ちゃんは大きなリックを背負って

さあ〜〜頑張るぞ〜〜⁉︎

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コタキナバル

コタキナバルってどこにあるの?

年に6回のペースで海外に出ようと決めてから丸5年過ぎた。2010年に取得したパスポートのスタンプページが残り少なくなってきた。元気だから行かれるのか、行ってくるから元気になるのか、卵が先か鶏が先か。

昨年は、11月に駐車場の車止めに躓いて半月板損傷で杖ついての生活を余儀なくされた。自由に動けなくなって気が付いた。「何処にでも行けるって当たり前ぢゃないんだ!」

スペインから帰って来た5月のある日、息子から「麻子さん、6月に何処かに行く予定ある?」「今のところない」「コタキナバルに行かない?」「うん、行く!」

成田から週に3便の直行便に乗って所要時間約6時間でコタキナバルに到着。ボルネオ観光の起点として、世界中から旅行者がやってくるマレーシアで2番目に大きな州、サバ州の州都で、南シナ海に面している。

鳥のさえずりで眼が覚めた。南シナ海が目の前にある。中国は南シナ海は中国のものと言っている。中国は、少なくとも7カ所の岩礁を埋め立て、人工島を建設中だ。近い将来に自衛隊が、この南シナ海に、派遣されるかもしれないと、報じられていたことを思い出した。ここで米海軍と中国海軍が軍事衝突したら、日本は、集団的自衛権の行使として、米軍の艦船を防護。結果、中国海軍の艦船と戦火を交える、なんてことになるかもしれない。

嫁が予約してくれたホテルは、コタキナバルの南西、タンジュン・アルの岬にある大型のリゾートホテル。今回は、息子達夫婦と孫達と嫁のお母さんとの旅行だ。さてどんな旅になるやら。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

千曲川

小諸なる古城のほとり

6月6日土曜日、朝8時東京駅八重洲北口に集合、総勢41名にて小諸城址に向けて出発。約2時間半万緑の妙義山をバスの窓から眺めながら群馬から長野に。

小諸城の起こりは、1487年に大井光忠が、築いたといわれている。明治維新後本丸後に神社を祀り、花木を植えて懐古園になった

前日降った大雨のお陰でみずみずしい新録がいっぱい

千曲川柳霞みて春浅く水流れたり

島崎藤村記念館へ。


小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ。 千曲川旅情の歌には2番もあった。昨日またかくてありけり今日もかくてありなむこの命なにをあくせく明日をのみ思いわづらふ。


今日精一杯楽しんで過ごそう!イエスキリストも言っているではないか。布引温泉では露天風呂からの浅間連峰を楽しんだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

家族

家族ほどしんどいものはない。

下重暁子氏が書かれた「家族という病」幻冬舎新書が売れに売れている。近くの本屋さんの店頭に平済みされていたので購入し、いっきに読み終えた。

彼女には、以前、日本旅行作家協会の会合でお会いしている。テレビで拝見するより小柄で気さくな女性だ。とても素敵に年齢を重ねていることが、立ち振る舞いから感じられた。

何故、今、この本が売れるのか?家族がいなくなったら、、、一人になったら、、、誰もが心の隅で思っていることだ。

「つれあいがいなくなったら、私はその時のために、一人でいることに馴れようと準備を始めています。私がこの世に生を得て、長い長い道を一人で歩いてきた時のように、最後は一人なのだと自分に言い聞かせているのです」。

凛とした姿が目に浮かぶ。確か、下重暁子さんもそろそろ80歳、私の母も同じような歳の頃に同じようなことを言っていたことを思いだした。「子供達が大きくなるまでは、絶対に離婚はしてはならない」と、言い張っていた母が、ある日突然「人は生まれてきた時は一人、死ぬ時も一人、だから一人で生きていきなさい」。私への最後の言葉だった。5日後に母は亡くなった。

母が亡くなった後離婚した私は、長いこと一人で歩いてきたが、65歳になった今、「これからも死ぬまで一人なんだ」と、思うと少々寂しい気がしている。

待てよ、下重さんには素敵なつれあいがいるから、まだ一人ではないから、、、妬みゴコロがムクムク、クワバラクワバラ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

青春

人間は歳をとったから老いるのではない、希望を失ったときに老いるのではある(サムエルウルマン)

事務所の引越しのために、旧事務所にあったものを段ボールの箱に詰めて、小日向の自宅に運び込んだ。10年前に、寿町の前の自宅から運び込んだもので捨てられなかったものばかりだ。

小日向の借家は13部屋もあるので、倉庫としては最適。取り敢えず、玄関脇の部屋に段ボール箱を突っ込んだ。時差ボケも治り、身体の調子も戻ったので、そろそろ整理をしなければ、と思い立ち、段ボール箱を開けて みると、娘の正恵が中学生のときに書いたお習字が出てきた。


友人からいただいた額に入れてみると、それなりに様になるものだ。駒沢のアトリエに持って行って壁に掛けた。孫娘(正恵)の書と祖父(正基)のブロンズのコラボ。


観音さまが微笑んでいる。

そして、俯いている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年5月 | トップページ | 2015年7月 »