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保佐人その10

早速に△さんが入所されている施設に区役所のMさんと面談に出向きました。施設のケアマネさんにご挨拶して同席をしていただきました。Mさん、ケアマネさんも私の子供達と同世代のようです。今まで、私がご縁を頂いた福祉関係の仕事に携わっている若者達は、「優しい」波動を持っています。彼等と接しているとなぜか、優しい気持ちになれます。これは、今までの登記業務や裁判業務では体験出来ないことでした。

△さんにお会いしました。「こんにちは!司法書士の阿部麻子です」区役所のMさん「これから、阿部先生が△さんのお世話をして下さいます。」「えぇ、えぇ⁉︎私は、お世話できませんよ!」△さん「司法書士がなんで俺の世話してくれるんだよ!俺は、ぼけてねえよ!」誰の世話にもなりたくねえ!」「そうですよねえ!余計な世話ですよね、ところで△さん!田舎は、どこですか?私は、群馬です。」「俺は、山形だ。」「あゝやっぱり!若い時に田舎から東京に出て来た人は、到着した駅に近い所に住み着く傾向があるそうですよ、△さんも私も上野駅ですね。何故でしょうか?答え、みんなあの石川啄木と同じなんです。故郷に帰りたいのです。

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その後何度か△さんの施設に伺って、東京家庭裁判所に保佐人の選任もう立て書を申請しました。早速に、家庭裁判所の調査官が△さんの施設に面談に来ました。「一度あることは二度ある。」なんと、⚪️⚪️さんのときと同じ調査官だったのです。

「阿部先生、保佐人は、どうゆう人ですか?」「一言では説明出来ません」「阿部先生、何年生まれですか?「1950年生まれです。」阿部先生、40年も司法書士やっているんですよね!」「そうなんです、公務員だったら定年して悠々自適の生活をしているんでしょうがねぇ!」「63歳ですか、それにしては若いですね!「ありがとうございます」「阿部先生、話を戻します。保佐人は、何をする人ですか?」「そうですねぇ!お金の管理をする人です。」△さん「俺は金持ってないから管理は、いらねえ」「確かに」。

困った調査官は、「今まで、区役所のMさんがしてくださったことを阿部先生にしていただくようになります。」「そんなことできませんよう!無理です。私は、Mさんのように若くはないんですから」


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